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今回は日本のかな書家である薄木水雲先生にインタビューをいたしました。 薄木先生は、読売書法展理事、日展入選、書芸院評議員、朝日カルチャー講師と、関西を中心に様々な場所でご活躍されている先生です。 薄木 先生の作品は、とても優雅でかつ線に勢いがあり、繊細な中に激しさが少し垣間見えます。

素敵な笑顔と気さくな雰囲気を持つ 薄木 先生を今回は特集します。

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Figure 1

Sakiko Yanagisawa (S.Y.): 書をはじめたきっかけは何でしたか?

Master Usuki (M.U.): 小学5年生の時、田舎の展覧会で金賞をいただいたのがきっかけで横浜の先生を紹介していただきました。 太中道節(おおなかどうせつ)という漢字の先生です。その先生には28歳まで習っていました。 若い頃からもともと漢字を続けてきましたが、29歳の時に関西に帰ったのを機に、草心会(shodo-soushinkai.com)を創設した仮名の山口南艸(やまぐちなんそう)先生(shodo-soushinkai.com/gallery/yamaguchi.php)を紹介していただき師事しました。(薄木先生は、現在、山口南艸先生が創設された草心会の編集局長。草心会理事長の阪本千楸先生に師事。)

※山口南艸(1931~2004)・・・草心会の創始者。青年期は晋唐の漢字を基盤に習練。故 池内艸舟先生に支持してからは、かな書道会に参入し、大字かなの先駆者として活躍した。

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Figure 2.

(S.Y.):漢字と仮名、どちらが好きでしょうか?
(M.U.):今は仮名の方が好きです。 仮名は、空間・ちらし・構成、料紙などを考えるのが面白いと思います。 (過去の作品を見ながら・・・和紙の壁紙に装飾して作品用の紙として使ったり、布(麻)に書いて作品にしたこと等を説明していただく)

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Figure 3.

(S.Y.):師匠の山口南艸先生はどんな先生でしたか?
(M.U.):天才。発想も作品も人格も天才だったと思います。

(S.Y.):書道において重要なことは何であるとお考えですか?
(M.U.):新しいものを作りだすこと、創造することです。
また、インスピレーションだけに頼るのではなく、古典も勉強することが大切です。

(S.Y.):書道を学ぶ目的とは何でしょうか。
(M.U.):書道は私にとっては、目的というより、生活の一部です。人生そのもの。仕事でもあります。

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Figure 4.

(S.Y.):教えることは好きですか?
(M.U.):好きです。生徒から教えてもらうことが沢山ありますから、教えることは面白いと思っています。

(S.Y.):書道でインターネットはよく利用されますか?
(M.U.):草心会のホームページで、作品を発表するのに使っています。

(S.Y.):外国人の生徒の募集もしていますか?
(M.U.):日本語が話せる方であれば外国の方でも大歓迎です。

(S.Y.):先人でお好きな人は?
(M.U.):藤原佐理(ふじわらのすけまさ/ふじわらのさり)(944-998)です。藤原佐理が生きていた平安中期が好きですね。

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Figure 5.

(S.Y.):最近こだわっていることはありますか?
(M.U.):古い墨、それも淡墨にこだわっています。

(S.Y.):何に影響をうけて作品を書きますか?
(M.U.):インスピレーションがわくまで、作品集等で色んな作品を見ます。

(S.Y.):今回、席上揮毫をしていただきましたが、こういう時は何からインスピレーションを得ますか?(今回の展覧会では、来場者から、その場で好きな言葉を聞いて、それをうちわに墨で書くというパフォーマンスをしました。)
(M.U.):今回の席上揮毫は、来場者に“書いて欲しい言葉”をメモ帳にボールペンで書いていただいたので、その字からインスピレーションを得ました。
または、本人自身の雰囲気・格好などを見て、どんな人か自分なりに感じ、そこからインスピレーションを得て、その人に合わせた作品を書きました。

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Figure 6.

(S.Y.):大きい作品と小さい作品、どちらがお好きでしょうか?
(M.U.):大きい仮名が好きですね。

ありがとうございました。

インタビューの最後に、日本書道藝術専門学校時代からの友人、山田修也氏と一緒に記念撮影!

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Figure 7.

今回は、仮名の書家である薄木水雲先生を特集いたしましたが、
いかがでしたでしょうか?
日本独自の文化である仮名。 日本語が話せる方であれば、誰でも薄木先生の教室に通えますので、ぜひ素晴らしい仮名の世界に触れてみてください。

(薄木水雲 教室紹介)
以下の教室にご興味がある方は、連絡先TEL 090-1961-4689にご連絡ください。

  1. 兵庫県神戸市西区伊川谷町有瀬 – (伊川谷教室)
  2. 兵庫県神戸市長田区 – (長田教場)
  3. 兵庫県神戸市東灘区御影 – (御影教場)

《朝日カルチャー講師》

  1. 兵庫県神戸市中央区 大丸文化教室内 – (朝日カルチャー芦屋)
  2. 大阪市北区梅田 新サンケイビル5F – (朝日カルチャー梅田)